自由に生きよう。 神さまのビオトープ/凪良ゆう

今日ご紹介する本は、凪良ゆうさんの「神さまのビオトープ」。

凪良ゆうさんといえば、2020年本屋大賞受賞作品「流浪の月」で有名な作家さんですね!

こちら同年のキノベス!にもノミネートされているようです。

多くの人の心に響いたこの作品、残念ながらまだ未読でして、文庫を待つか、単工房を買うか迷っているところです…。

こちらも読んだ時にはPOPでご紹介したいなと思っています!

さて、今日は「神さまのビオトープ」のお話でしたね。

かわいらしい表紙に誘われて手に取ったこの作品。

わたしはいつも裏のあらすじ文を読まずに本を買うのですが、表紙に描かれていた動物と、フォントのかわいさがわたしの心を射貫きました。

それではあらすじから紹介していきます。

あらすじ

結婚してまだ2年目のうる波は、突然事故で夫の鹿野くんを亡くしてしまう。

喪失感でいっぱいになり、悲しみに暮れる日々を過ごしていると、家の中にいつも通りの鹿野くんの姿があった。

彼は幽霊になって戻ってきて、触ることはできないけれど確かにそこにいる。

鹿野くんがいてくれるならそれでいい。と、幽霊の鹿野くんとふたたびふたり暮らしをはじめたうる波。

人には言えないけれど、もう一度幸せな日々を取り戻したうる波だったが、大学の後輩カップルにその存在を知られてしまう。

彼らの反応は?

そしてほどなくして、悲しい事件が起こる。

その事件の裏にある秘密とは。

うる波が出会った、身勝手で素直で美しい恋愛を描いた4つの短編集。

感想

ビオトープって何だろう?

と思って調べてみたところ、google先生によると「野生動植物の安定した生息地」とのこと。

うーん、耳慣れなさ過ぎて、しっくりこない…と思いながらも、読んだ後には納得。

植物も動物も、人も、おさまるところにはおさまるんだってことかなって思いました。

そこがどんなに「普通」じゃなかったとしても、世にいう「常識」と外れていたとしても、心地よくいられる場所が絶対にあるのだ。

今回はじめて読んだんですが、凪良さんはこれまで、ボーイズラブものをよく書かれていたそうです。

いわゆるマイノリティといわれる人たちの生きづらさと、自分の気持ちに素直に生きたいと思う葛藤が描かれている作品でした。

わたしはよく、変わってるねといわれます。

いじめを受けたこともあるし

あんまり友達は多くないし

一人でいることも平気だし…

いわゆるセクシャルマイノリティといわれる人間ではないのですが、

それでもマイノリティに属する気持ちはほんのすこしだけわかる気がしています。

「少数派であること」そのものが悪のように感じさせるこの世の中の風潮が、とても居心地悪く感じるのです。

べつにいいじゃん。って言えたら最高なんだけど、世間体とか体裁とか、周りのことを一切気にしない、なんてできなくて

でも、自分のやりたいこと、好きなものにはどうしても惹かれてしまう。

それが少し苦しい。

時にはまわりを気にして、多数派に賛同しないといけないこともあるかもしれない。

でも、心の奥の深いところにある何かを好きだと思う気持ちや

やりたいと思う心には

嘘をつかなくていいんだ。

だって自由だから。

ありがとう凪良さん。

自分を好きになれそうな言葉がたくさんつまった小説でした。

ぜひ読んでみてください。