
今日は有川ひろさんの「塩の街」をご紹介します!
有川さん「空の中」「海の底」自衛隊三部作のひとつとして有名な一作ですね!
かなり僅差で一番好きなのは「海の底」なんですが、「図書館戦争」で有川さんのことが好きになり、この「塩の街」で有川沼に肩まで浸かることになりました。どっぷりですね。
その後著作をすべて作家買いするくらい大好きな有川さんの作品。
また少しずつ言葉にしていきたいと思いますので、お楽しみに。
さてさて、あらすじへ。
*
突如塩の塊が空から降ってきた。
「塩害」は広まり、世界の人口はどんどん減っていった。
両親を亡くしひとりで暮らしていた真奈。
暴漢から助けてもらったことをきっかけに、秋庭という男と暮らし始める。
終わろうとしている世界で出会った秋庭と真奈。
それが日常になっていたけれど、ある日秋庭が元自衛官であることがわかり、爆撃による塩害終焉計画に巻き込まれることになる。
*
POPに書いたのは秋庭さんではなく、秋庭と真奈が出会った一人の青年でした。
バカでかいリュックを背負って、海に行きたがっている彼。
高校生の時に読んでて、彼の話を書いた章を読んでたら止まらなくなって、古典の授業中もずっと読んでて最終的にひっそり泣いてました。笑
あのときは一番後ろの席でよかったなあ。
秋庭さんの不器用だけど優しいキャラクターがめちゃくちゃいいですよね…
スピードワゴン井戸田さんがあまーーーーい!!っていってるのが脳内再生されるほどのベタ甘を楽しめました。ごちそうさまです。
図書館戦争もそうですが、時代設定は現代なんだけど、SF的世界観がある、っていうのがなんともいえないよさがありますよね!!こんなのどんなふうに思いつくんだろう?
なんかドラえもんのもしもボックスを思い出します。
「こんな世界だったら、どんな物語が生まれるのかな」
小説の世界は、もしかしたらこんな発想にあふれているのかなあとしみじみ思います。
有川さんの作品がなんで好きかっていうと、にやにやしちゃうベタ甘展開はもちろんだし、世界観の発想がすばらしいなって思うのももちろんなんだけど、登場人物の価値観というか、真面目で正義感が強いところがとても好きです。
30年近く生きてきましたが、たくさんの人と関わっていく中で自分の大切にしている道理だとか義理とかそういうものを全部無下にする人に出会うことがあります。
どうしても避けられなくて、一定数そういう人は存在する。
大学生のときに、そういう人と出会ってしまって、思い切り病んでしまいました。
自分の価値観は間違ってないはずだと必死に言い聞かせながら。
そういうときに有川さんの本を読むと、なんだか救われた気がしていたのです。
これからも好きです。(告白)
何度も読みたいし、これからも新作をたくさん読みたい。