
今日ご紹介するのは青山美智子さんの「木曜日にはココアを」です。
青山さんの本は、どの本も田中達也さんというミニチュア写真家さんが装丁を担当されているのですが
ずっとずっと前本屋さんで見たときから、気になっていました。
「木曜日にはココアを」「猫のお告げは樹の下で」「鎌倉うずまき案内所」「ただいま神様当番」
タイトルもほっこりとした雰囲気と、どんな話か気になるな~といつも思っていて、今回ようやく読めてとてもうれしいです!!
同じく青山さん著である「お探し物は図書室まで」が2021年の本屋大賞2位を受賞しましたね!
まだそちらは読めてないのですが、今回この本を読んで、これからどんどん作品を追いかけていきたいなあと思いました!
ではあらすじ。
ネタバレはしたくないので簡単に!
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この本は短編集で、章のタイトルは「色」で統一されています。
はじまりの色はブラウン。
川沿いに伸びる桜並木沿いに、「マーブル・カフェ」という、目立たないカフェがあります。
そこで働く一人の青年と、一人の客。「ココア」から紡ぎだされる物語が、国を超えて織りなす12色のストーリー。
小さな小さな、自分にとってはなんでもない出来事が他人につながり、命まで救うこともある。
あなたも知らないうちに誰かを救っているかもしれないし
あなたの心も、きっと知らない人に優しく救われていることでしょう。
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めちゃくちゃにドンピシャで大好きな本になりました!!
これこれ、わたしがいいたいのはこういうこと!!と心の中で唱えながら読んでいました。
人生持ちつ持たれつで、まわりのたくさんの人と関わるからこそ、自分の価値観を揺さぶられ刺激され、変化していく。
わたしが誰かに影響を与えることもあれば、わたしも誰かの影響を受けている。
それは大好きな人かもしれないし、もしかしたら嫌いな人かもしれない。
さらには、名前も知らない人とまわりまわってつながっているかもしれない。
他人といると疲れるし傷つくし、嫌な面もたくさんあるかもしれないけど
他人と関わることの素晴らしい点は、新しい自分に出会っていけることだと思う。
たくさんの出会いを抱きしめて、新しい自分と出会う。
もっともっとたくさんの人と出会って、言葉を交わしたいなと思える小説でした。
心が疲れてしまったときにまた読みたいです。