因果応報、なのか? 光/三浦しをん

今日はこちら。三浦しをんさんの「光」。

やっぱり三浦しをんさんは作品によってぜんぜんテイストが違ってる!と感じます。
新しいしをんさんに出会えた感じです。

ではあらすじ。

ある小さな島で暮らす信之。
誰よりもきれいな美花が自分の彼女であることが自慢であり、それだけをよりどころにして生きていた。
島を出たら、美花と一緒に自由な世界へ飛び出すことを夢見て。
信之の幼馴染の輔(たすく)は、父親からの暴力を受けていた。信之は自分にまとわりつく輔を、かわいそうだと思いながらもうっとおしく思っていた。
そんな中、永遠だと思ってた変わらない毎日が激変する出来事が起こる。

この本を読んで、思ったこと。

すみません、、以下ネタバレ注意です!

みんなこどものままの、狭い視野のままで生きてるってことと、津波が来る前から、彼らはどこか狂っているように思えたということ。娯楽がない閉鎖された環境では、みんなどこか歪んでしまうのではないか。そんな風に感じてしまいました。かかわる人間が少ないと、物事のとらえかたも単一的になる。

たとえ津波がなくても、なんとなく、彼らは不幸な結末を迎えた気がしました。

暴力は返ってくる。

輔の父が輔にした暴力。
信之が山中にした暴力。
南海子が椿にした暴力。 
物理的な暴力はこの3つ。

でも、暴力ってもっともっとたくさんあった気がする。

輔が暴力を受けていることを、ただ傍観していた信之。
強引に美花を抱こうとする信之。
信之の妻と知っていて関係を持った輔・・・

ことばにしにくいけれど、暴力って物理的なものだけではなくて、精神的なものだったり、その人の行為が他人に与える影響そのものをいうような気がします。
今はやりの○○ハラスメントに近いでしょうか。何でもかんでもハラスメントハラスメント言い過ぎとは思いますが、あながち全否定すべきものでもないのかも。
世の中には小さな「暴力」がたくさんある。何気ない言葉や行動に隠されている。そして人知れず、また自分のもとに帰ってきているのかもしれない。

自分の行いを顧みないと、いつか大きなものが返ってくるかもしれない。そんなふうに感じました。