
中山七里さんの「さよならドビュッシー」についてお話します。
香月遥は中学生、春から音楽系の高校へ通うことが決まっている。ピアニストになりたいと思いながら、練習に励む日々。
従姉妹のルシアとレッスンに行き、家族の待つ家に帰る、いつも通りの、何不自由ない生活。
そんな生活が、あることをきっかけに激変する。
これは彼女が戦った記録である。と思う。
はい、あらすじはこんな感じです!
読みたくなりました?
ミステリちっくな要素と、反骨精神を描いた要素が混在しているような気がしました。
岬さんのイケメンぶりが完璧すぎますが、鋭い視点がとてもかっこいいです!!
わたしはピアノをやったことがないけれど、これはピアノだけに言えた話ではないはずだり
きっと何かに成功する人や、歴史に名を残す人は、自分の「条件」に悲観することはしないのだろうと思った。いや、悲観はしていたのかもしれないけれど、それどころではなったのでしょう。
それを上回り有り余るパワーで愚直にやり通すその姿勢こそが、結果よりも何よりも賞賛されるに値する。
これを読んでいて、朝井リョウさんの「何者」と言う本がちらつきました。何も持たないわたしは何者にもなれない。他人に見られた自分に飲み込まれず、本来の自分を探しだせ。本当の敵は自分だ、という中山七里さんからのメッセージなのではないかと思いました。